牡蠣の美味しい季節は、生はもちろんフライやお鍋がたのしみですね^^
そんな時にちょっと迷うのは牡蠣を選びかもしれません。
スーパーで売られている牡蠣には生食用と加熱用があるので、どっちを買ったらいいのかなと思ったりしませんか?
生食用のほうが美味しそうな気もしますよね。
この2つの牡蠣のにはどんな違いがあるのでしょうか?
生食用牡蠣と加熱用の違いは?
売場に加熱用と生食用2種類の牡蠣が並んでいたら、生食用牡蠣のほうが新鮮そうな気がしてつい手にとってしまうというかたは多いと思います。
もしもあたったら・・・と思うとコワイですしね。
生食用と加熱用の違いは養殖された海域と細菌数。
意外かもしれませんが生食用牡蠣が新鮮で、古くなったのが加熱用ではないのです。
■生食用とは?
生食用牡蠣は工業用水や生活排水で汚染されない、保健所が指定した海域で養殖されたもののことです。
水質検査をして一定基準を満たしたきれいな海域で獲れたものだけが、生食用牡蠣として販売することができます。
そして牡蠣の水揚げ後も洗浄が行われ、紫外線殺菌された海水で一定時間以上毒を吐かせ浄化させるなどの措置がされていますので生で食べても安心というわけ。
また、食品衛生法では生食用牡蠣には厳しい規格基準が設けられています。
細菌数が1グラム中5万以下・大腸菌が100グラム中230以下・10℃以下で保存し衛生的な容器に入れるなどさまざまな基準があり、それをクリアしたものが生牡蠣となります。
■加熱用とは?
それに対し保健所による指定海域ではない場所で養殖されたものが、加熱用の牡蠣となります。
細菌数は生食用の基準を満たしていないので、間違って生で食べたりしないように気をつけましょう。
生食用牡蠣と加熱用の味の違いは?
生食用牡蠣と加熱用で、味の違いはあるのか?も気になるところ。
何となく生食用のほうが味が良いというイメージがありますが、ホントのところはどうなのでしょうか?
加熱用の牡蠣が養殖される湾や沿岸のほうが栄養やプランクトンが多いので、身も大きく育ち味が濃くなるとされています。
生食用牡蠣のように特別な洗浄を行うこともないぶん、美味しさもそのまま保たれます。
それに対し生食用の牡蠣は沖合で養殖されるため河口付近に比べてプランクトンの数も少ないですし、減菌洗浄をするため水っぽくなったり身が小さくなったりなど牡蠣独特のうま味が抜けやすいという違いがあります。
生で安全に食べるためには細菌数のコントロールが必要ですから、それと一緒に美味しさも多少逃げてしまうのは仕方がないのかもしれません。
なので味の面では、加熱用のほうが美味しいとされるのですね。
一部では加熱用のほうが美味しいから生で食べる!なんて人もいるようですが、加熱用と書かれているものは必ず火を通す必要があります。
牡蠣フライや鍋などには加熱用を、そのまま食べるなら生食用を購入し用途に合わせて使ってくださいね。
少しでもあたる確率を減らしたいという場合は、生食用を使って加熱料理に使うというのはいいのですがその逆はNGです。
細菌はゼロではないので生食用だから絶対にあたらないということはないですが、それでも食中毒を起こす率は軽減することができます。
加熱用牡蠣の加熱時間はどれくらい?
加熱用牡蠣を使う場合は、どれくらい加熱時間をとったらいいのでしょうか?
厚生労働省で推奨している安全とされるのは、牡蠣の中心部が85~90℃で90秒以上加熱することが目安となります。
食中毒といえば生牡蠣ばかりが注目されますが、加熱したとしても半生だったり中心まで火が通っていないと生牡蠣と同じようにあたりますのでしっかりと火を通しましょう。
調理する際にはまな板や包丁・ボールなどに牡蠣に付着した菌が、別の食品に移ってしまわないよう注意することも重要です。
衛生面で気を抜かず、美味しい牡蠣料理を作ってくださいね。
おわりに
牡蠣が出回る時期は、必ず食中毒のニュースが出ますよね。
同じ牡蠣を食べたとしても、あたる人と何の症状もない人が出てきます。
体調の悪いときは免疫力も落ちていますので、加熱したとしても牡蠣は避けておいた方がいいかもしれません。
体で解毒するのは思っている以上に負担がかかることですから、体調の良い日を選んで牡蠣料理をしましょう。
万が一のことを考えて、休日の前の日に牡蠣料理を食べるようにするとちょっと安心かもしれません。
金曜日の夜食べて、もしもの時は土日で何とかなりますからね^^
加熱用・生食用を間違えないように気をつけて、旬の味を楽しみましょう!