手作りパンのために必要なドライイースト。
天然酵母より発酵が安定しているため、初心者でも失敗が少なく手軽に使えるのが人気の秘密です。
その発酵力を失わないために気をつけたいのが保存。
ドライイーストは生き物ですから、保存方法が間違っているとすぐに弱くなってしまいます。
最後まで品質を落とさずに保存するには、どうしたらいいのでしょうか?
ドライイーストの保存は冷凍冷蔵どっち?
ドライイーストは開封していないものなら冷暗所保管でもいいのですが、開封後は冷凍もしくは冷蔵する必要があります。
ではどちらがいいのか?
おすすめは冷凍保存です。
冷蔵でも悪くはないのですが冷凍保存に比べると日持ち期間がとても短くなってしまいますし、時間や保管状況によっては発酵力がどんどん低下する心配もあります。
冷凍保存したからといってドライイーストが固まってしまうわけでもなく、使い勝手は冷蔵庫の時と一緒です。
なのでドライイーストの発酵力をいい状態で保ったまま保存するなら、冷凍庫のほうがより確実です。
ではさっそくその保存方法とポイントをご紹介します。
■ドライイーストの冷凍保存方法
ドライイーストの発酵力を保つために気をつけたいのは、空気から遮断すること。
ドライイーストが入っている袋の口を閉じるときは、しっかりを中の空気を追い出しましょう。
袋の口はテープでぴっちり留めるか輪ゴムで縛り、ジップロックなどのチャック付き保存袋に入れて冷凍庫で保存します。
温度が変化しにくいよう、冷凍庫の手前より奥側に入れておくとよいです。
冷凍庫から出して使う時は必要な分を取り出したら、同じように袋の口を閉めてすぐに冷凍庫にしまいましょう。
出しっ放しにしておくと結露が出たり、温度変化によってドライイーストの効力に変化が出てしまいます。
出したらすぐしまう!を守れば、ドライイーストの発酵力を失わずいい状態を保つことができます。
また、ドライイーストを保存する際は容器に入れ替える必要はなく入っているアルミなどの袋をそのまま使えばOKです。
小さなタッパーなどに入れ替えてしまうと、空気に触れる面が大きくなるぶん温度変化を受けやすく発酵力を失う元です。
ドライイーストの保存期間はどれくらい?
ドライイーストを冷凍保存している場合、期間はどれくらい持つのでしょうか?
保存状態にもよりますが1年間は大丈夫です。
ワタシが実際に保存したときは、冷凍保存中に賞味期限切れになっても1年間は発酵力も変わらず使う事ができました。
冷凍保存期間はなるべく温度変化がないよう「袋の口は空気を抜いてぴっちりと閉じる・使ったらすぐ冷凍庫にしまう」という2つのポイントを守るようにしてくださいね。
ちなみにドライイーストを冷蔵保存するなら、1週間~1ヶ月以内に使いきるようにしてください。
保存方法は冷凍庫のときと同じです。
ドライイーストが使えるかどうかの確認方法は?
冷蔵・冷凍でドライイースト保存したのはいいけれど、しばら~~くパンを焼かないでいたらドライイーストの存在を忘れるくらい期間が過ぎていた!なんてことはよくありますよね。
保存状態があまり良くないうえに開封後1年を過ぎたものは、発酵力が弱くなっている可能性もあります。
かなり怪しいドライイーストを使用してそのまま使ってパン作ると、やっぱり膨らまなかった!という最悪の結果が・・・。
ではどうするか?
実はドライイーストを使う前にイーストの生存確認をしましょう^^
ドライイーストの予備発酵をすれば、発酵する力があるかどうかを確かめることができます。
やり方は簡単。
ドライイースト小さじ1・砂糖小さじ1・40度のぬるま湯100CCをボールに入れよく混ぜて溶かし、暖かい場所で10分くらいおきプクプク泡立ってくれば使用可能です。
時間が過ぎても変化がない場合は、残念ながら死滅の可能性大ですので処分しましょう。
1袋にたくさん入って売られている業務用サイズのドライイーストですと確かにお値段もお得なのですが、パン焼きのペースが遅いと結局は古くなり発酵力が落ちて使い物にならなくなってしまうもの。
家庭でパンを焼くペースに合った容量のドライイーストを買うようにすれば、いつも元気のいいイースト菌を使う事ができパンの膨らみも良好で失敗を防ぐことにもつながります。
おわりに
ウチの父はホームベーカリーでパンを焼くのが好きなんですが、先日新しいパン焼き器を買ったんだ!と見せてくれました。
古いホームベーカリーで作ると、最近パンが全然膨らまなかったんだ・・・と。
ホームベーカリーが壊れたんだと思って、一番機能性の高そうないいやつを買ったそうなんです。
でも色々話を聞いてみてわかったのは、パンが膨らまないのは機械本体ではなくドライイーストのせいじゃないかということ。
父はドライイーストが生き物だということは知らないので、使ったあとは適当に輪ゴムで口を縛ってそのへんの戸棚にぽ~んと入れておくだけ。
だんだんドライイーストの力が弱くなり、パンも膨らまなくなったというわけ。
なのでドライイーストの性質を教えたらすごくびっくりしていました。
それならばとまだ捨てていなかった古いホームベーカリーを押入れから引っ張り出してきて、新しいドライイーストでパンを焼いてみたらふわふわの食パンが焼けて父も微妙に切なそうでした・・・
ドライイーストのこと黙っていた方がよかったかな(笑)